生成AI4つ巴の対決-続きが読みたくなるのは?-

無料で手軽に使える4つの生成AIを比較するシリーズの第4回です。今回は、続きが読みたくなるような物語の冒頭を作ってもらいます。

ChatGPT vs Gimini vs Perplexity vs Copilot

 生成AIを使った様々なサービスが提供されています。ガッツリ使うには、当然、有料で使うしかありません。しかし、お試し的に、無料で割と手軽に使える生成AIがあります。

無料で割と手軽に使える生成AI

①ChataGPT

②Gemini

③Perplexity

④Copilot

続きが読みたくなる物語はどれ?

 今回は、生成AIのクリエイティブ力を試してみましょう。ということで、続きが読みたくなる物語の冒頭を作ってもらいます。特に話のジャンルは指定しません。

入力するプロンプト

面白い物語を考えて、続きが読みたくなるような物語の冒頭を書いて。

ChatGPTの回答

 使用したモデルは4oの回答です。

『消えた弁護士と最後の依頼』

「藤田が…消えた?」

電話口の向こうで、秘書のまどかが困惑した声を漏らした。

「そうなんです。今朝、事務所に来るはずだったのに、連絡が取れなくて…」

依頼人の声は震えていた。彼は、先週先生が引き受けたばかりの案件の依頼人だったはずだ。

「藤田は、何か言ってませんでしたか?」

「昨夜、遅くにメールが来ていました。『これは危険な案件だ。何かあれば、秘書に連絡してくれ』って。でも…藤田先生がこんなことを言うなんて初めてで…」

心臓が高鳴るのを感じながら、まどかはパソコンを開いた。先生のスケジュール、最後に見ていた資料、そして未送信の下書きメール…。そこに、先生の最後の手がかりが残っているかもしれない。

「…わかりました。私が探します。」

そう言った瞬間、まどかの携帯が震えた。非通知の番号。恐る恐る応答すると、低く冷たい声が響いた。

「探すな。藤田は、お前には救えない。」

——物語は、ここから始まる。

Geminiの回答

 複雑なタスクに対応しているということなので、モデルは2.5Proを使ってみました。

「まただ…」

アカリはため息をついた。自宅のポストを開けると、見慣れた郵便物やチラシに混じって、手のひらに収まるほどの小さな黒い箱が一つ、無造作に放り込まれていたのだ。これで、もう一週間になる。毎日必ず一つ、差出人不明の黒い箱が届く。

箱には何の装飾もなく、ただマットな黒一色。重さはほとんど感じない。初めて見つけた時は気味が悪くて捨てようかとも思ったが、翌日も、その次の日も同じ箱が届くので、なんとなく捨てそびれていた。

恐る恐る最初の箱を開けてみた時、中に入っていたのは小さな銀色の鍵が一つだけだった。鍵には番号も文字も刻まれていない。その次の箱も、またその次の箱も、中身は全く同じ、小さな銀色の鍵。気づけば、アカリの手元には七つの同じ鍵が溜まっていた。

いったい誰が、何のために? 警察に相談すべきかとも思ったが、具体的な被害があるわけでもない。ストーカーだろうか? いや、だとしたらもっと個人的な接触があってもよさそうだ。

八日目の朝。アカリはいつもより少し早く家を出て、ポストの前で息を潜めた。配達の瞬間を見届けてやろうと思ったのだ。しかし、待てど暮らせど配達員らしき人物は現れない。諦めてポストを開けると、そこには案の定、八つ目の黒い箱が静かに収まっていた。まるで最初からそこにあったかのように。

背筋に冷たいものが走る。これは、普通の人間業ではないのかもしれない。そう思った瞬間、ポケットに入れていたスマートフォンが短く震えた。ディスプレイには「非通知設定」の文字。普段なら絶対に出ない電話に、アカリはなぜか、引き寄せられるように応答ボタンを押していた。

「…もしもし?」

電話口から聞こえてきたのは、ノイズ混じりの、奇妙に歪んだ声だった。

『鍵は、揃いましたか?』

Perplexityの回答

 パプるでお馴染みのPerplexityの回答です。Perplexityってリサーチに使うAIっていうイメージを持っています。クリエイティブな使い方は、どうなんでしょう?

「星を売る少女」

夜空に輝く星々が、実は人々の願いによって生まれたものだと知ったのは、私があの少女に出会ったからだった。

その夜、街はいつもより静かで、月明かりがやけに眩しかった。私は仕事帰りの疲れた足を引きずりながら、人気のない公園を通り抜けようとしていた。すると、公園の中央にある古びた噴水のそばで、小さな屋台のようなものが目に入った。木製の看板には、手書きでこう書かれている。

「星、売ります」

最初は冗談だと思った。だが、その屋台の後ろに立つ少女を見た瞬間、何かが胸の奥でざわめいた。彼女は歳の割に小柄で、白いワンピースを着ていた。長い黒髪が風になびき、その瞳は夜空そのものを閉じ込めたかのように深く輝いている。

「星を買いませんか?」
彼女は静かな声でそう言った。まるで私がここに来ることを知っていたかのように。

「星って……どういうこと?」
半ば呆れながら尋ねると、彼女は小さな箱を取り出した。その中には、本物の星としか思えないほど美しく輝く小さな光の粒が収められていた。

「これは人々の願いから生まれた星です。一つ買えば、あなたも自分だけの願いを叶えることができますよ。」
彼女は微笑んだ。その笑顔には不思議な説得力があった。

私は半信半疑ながらも財布を取り出し、「じゃあ、一つ」と言ってみた。しかし、彼女は首を横に振った。

「お金では買えません。代わりに――あなたの一番大切なものをいただきます。」

その言葉に背筋が凍った。けれども、不思議と目を逸らすことができない。その瞬間から、私の人生は大きく変わることになるとは、この時まだ知らなかった――。

続きを読みたくなるような展開になっていますでしょうか?この先、この少女と主人公がどんな運命に巻き込まれていくのか、ご想像ください!


Copilotの回答

 最後は、Copilotの回答です。

もちろん!それでは、続きが気になる物語の冒頭をお届けします。


静かな夜の空気を裂くように、時計台の鐘が十二回鳴り響いた。その音は町の隅々まで届き、誰もいない路地裏さえも震わせるようだった。だが、その日、鐘の音に耳を傾ける者はほとんどいなかった。町の住人たちは、夕刻から噂される「奇妙な光」を恐れて、皆戸を閉ざし、明かりを消して息を潜めていた。

その光を最初に見つけたのは、公園のベンチで居眠りをしていた少年だった。彼の名前はカイ。十五歳の彼は、いつものように友人たちと別れたあと、ほんの少しだけ夜風に当たりたくて公園に足を運んだ。そのとき、不意に眩しい光が彼の瞼を通して目を刺したのだ。

カイは目をこすりながら顔を上げた。そして、その光景に息を呑む――空から降り注ぐ無数の輝く粒子。それらは銀色にきらめき、まるで夜空の星々が地上に降りてきたかのようだった。だが、それはただの幻想ではなかった。カイの足元に一粒の光が降り、手に触れた瞬間、彼の運命は大きく動き出す。


こんな始まりでいかがでしょう?続きを自由に想像してみたり、一緒に物語を広げてみたりできますよ!どうしますか?

雑感

 最後は、どうでもいい雑感です。

 冒頭だけでミステリだと分かるChatGPT・Geimiと星をテーマにしたPerplexity・Copilotに分かれました。冒頭だけなら、明らかな駄作はなさそうです。

 個人的に一番気になったのは、Perplexityです。検索だけじゃなくて、クリエイティブな用途でも使えるんじゃん!?

 冒頭なんであれですが、ChatGPTは登場人物の設定が分かりにくいですよね。タイトルで藤田が弁護士だって分かるけど…

♪Mr.Children「君が好き」(アルバム:IT’S A WONDERFUL WORLD収録)

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