経済の仕組みを、できるだけやさしく整理してみた

 「景気がいい」「不景気だ」「インフレが…」「金利が…」

 ニュースで毎日のように聞くけれど、正直なところ、経済って何がどう動いているのか?いまいち理解できていませんでした。

 でも、経済の仕組みは、案外、思っているほど複雑じゃないかもしれません。

 ポイントを押さえれば、
 「なぜ今こうなっているのか」
 「これから何が起こりやすいのか」
が、少しずつ見えてくる気がします。

 ということで、経済の全体像を、できるだけシンプルに整理してみようと思います。

経済とは何か?

 そもそも経済って何なんでしょう?経済を一言でいうと

「人・企業・国がお金やモノをやり取りして、生活を回していく仕組み」

 と言えるでしょう。

 働いて給料をもらう。
 モノやサービスを買う。
 企業が利益を出し、投資をする。

 こうした無数の取引が積み重なって、経済は動いています。

経済を動かす2つの大きな要素

 経済の動きを理解するうえで、特に重要なのが次の2つです。

① 生産性(長期的な成長の源)

 生産性とは、
「同じ時間・労力で、どれだけ多くの価値を生み出せるか」
 ということです。

 技術が進歩する。
 知識や教育が広がる。
 仕事のやり方が効率化される。

 こうした積み重ねによって、生産性は上がります。そして、経済は長期的に成長していきます。ゆっくりですが、確実に効いてくる力です。

② クレジット(信用・借金)

 もう一つ、経済を大きく動かすのがクレジット(信用)です。

 クレジットとは、貸し手が「この人は返してくれる」と信用することで発生する「借金」のことです。借り手はクレジットを得ることで、現在の収入以上の支出をすることが可能になります。 この「支出」が誰かの「収入」となり、さらにその人のクレジット(借りる力)を増やすため、経済全体を押し上げる要因となります。

 しかし、借金は「未来の自分からの前借り」です。いつか返済のために、収入よりも支出を減らさなければならない時期が必ずやってきます。これが経済に「波」を作る正体です。

景気はなぜ波打つのか?

 経済は、一直線に成長するわけではありません。必ずがあります。その理由は、クレジットの増減にあります。

景気が良くなるとき

  • 金利が低い
  • 借りやすい
  • 消費や投資が増える
  • 所得も増える

 景気が良いときは、以上のような現象が起きます。すると、結果として、さらにお金が借りやすくなり、景気は加速します。

景気が悪くなるとき

 好景気は、いつまでも続きません。お金を借りていくと、こんな現象が起きます。

  • 借金が増えすぎる
  • 返済負担が重くなる
  • 金利が上がる
  • 支出が減る

 すると、収入が減り、経済全体が一気に冷え込みます。

政府と中央銀行の役割

 景気が悪化したとき、何もしなければ経済はさらに縮ます。

 そこで登場するのが、

  • 政府(財政政策)
  • 中央銀行(金融政策)

 です。

 政府は支出を増やし、中央銀行は金利を下げたり、お金を供給したりします。この2つが連携することで、経済の急激な崩壊を防ごうとします。

短期と長期、2種類の「景気の波」

 景気の波には、大きく分けて2種類あります。中央銀行のコントロールによって左右される2つの周期です。

短期の波(5〜8年)

 支出が生産量を上回るスピードで増えると、物価が上がり「インフレ」が起こります。中央銀行はこれに対し、利子を上げて借りにくくし、景気を抑制します。逆に景気が悪くなると、利子を下げて支出を促します。

長期の波(数十年〜100年)

 人は、借金を返済するよりも、さらに借りて支出を増やす傾向があります。所得が増え、資産価値や株価が上がっている間は「バブル」となりますが、債務が所得を上回る限界点に達すると、バブルは崩壊します。

 いわゆる「バブル崩壊」や「長期停滞」は、ここに当たります。

景気のどん底(デバレッジ)

 利子を0%に下げても景気が回復しなくなった状態を「デバレッジ(債務圧縮)」と呼びます。この苦境を乗り越えるために、政府や中央銀行は通常、以下の4つの対策を組み合わせてバランスを取ります。

デバレッジを脱却するために取る政策

1. 緊縮策:支出を減らし、債務を返済する。

2. 債務の再編:返済額の縮小や期間の延長を行う。

3. 富の再分配:富裕層から税金を集め、貧困層に分配する。

4. 通貨発行:中央銀行が新しいお金を発行し、資産や政府債権を買って経済を刺激する。

 これらのバランスがうまく取れると、債務が所得に比べて減少し、実質的な経済成⾧が戻ってきます。

経済で本当に大切なこと

 以上の経済の仕組みを突き詰めると、とてもシンプルな教訓に行き着きます。。

経済で大切なこと

・収入以上に借金を増やし続けないこと

・生産性以上に豊かになろうとしないこと

・長期的には、生産性の向上がすべての土台になること

 短期的な景気の波は、避けられません。しかし、長い目で見れば、人と社会がどれだけ価値を生み出せるかが、経済を支えるのです。

おわりに

 経済は「遠い世界の話」ではありません。。

 金利、物価、景気、借金――
 すべてが、私たちの生活と直結しています。

 完璧に理解する必要はないかもしれません。
 でも、仕組みを少し知っておくだけで、ニュースの見え方も、将来への考え方も変わってくると思います。

♪Mr.Children「未完」(アルバム:REFLECTION {Naked}収録)

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