8月31日の1か月前っていつ？

突然ですが、8月31日の1か月前って何月何日だと思いますか？

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8月31日の1か月前っていつ？

　みなさん、突然ですが、8月31日の1か月前っていつですか？

　サブスクとかの継続的な契約で、有効期限満了の1か月前までに当事者から申出がない場合は、契約は自動更新されるっていう条項が入ってることが、よくあります。

　8月31日が有効期限の場合、7月31日までに解約しないといけないのか？8月1日でもいいのか？迷ったことないですか？

生成AIに聞いてみた

　こういうちょっとした疑問は、AIに聞けば解決します。ということで、AIに聞いてみました。

　AIは全て7月31日でした。ということで、8月31日の1か月前は、7月31日です。だと、話しが終わってしまうので、もう少しだけお付き合いください。

民法に基づいて計算する

　期間の計算は、民法に規定があります。契約で期間の計算について、合意しなかった場合は、民法の規定に従って、計算します。

（期間の起算）
第百三十九条　時間によって期間を定めたときは、その期間は、即時から起算する。
第百四十条　日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。
（期間の満了）
第百四十一条　前条の場合には、期間は、その末日の終了をもって満了する。
第百四十二条　期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律（昭和二十三年法律第百七十八号）に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。
（暦による期間の計算）
第百四十三条　週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。
２　週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

　民法の期間計算のルールをまとめると、以下のとおりです。

遡って期間を計算する場合は？

　上記の民法のルールは、9月1日から3か月間とか、9月1日から１年間とか、未来に向かって、期間を計算する場合のルールです。

　過去に遡って期間を計算する場合のルールは、民法にありません。しかし、法律には、結構、過去に遡って期間を計算させます。

　たとえば、株主総会は総会日の2週間前までに、株主に招集通知を発信しないといけません（公開会社の場合）。また、会社が労働者を解雇するには、30日前までに予告する必要があります。

　このように、遡って期間を計算する場面は多いんですが、民法に規定はありません。じゃぁ、どうするのか？というと、民法の規定を類推適用又は準用すると解されています。要は、民法の規定に従って期間を計算すればいいわけです。

8月31日の1か月前は？

　ようやく本題です。8月31日の1か月前を民法のルールに則り計算してみましょう。

　まず、初日は不算入です。なので、8月30日から期間を計算します。

　8月31日から期間を計算するので、月の初めから起算しない場合に当たります。なので、起算日に応答する日の前日の終了時に、期間が満了します。8月30日に応答する日は、7月30日です。その前日の7月31日の終了時に期間が満了します。　

初日参入するんじゃない？

　1か月という月で期間を定めたので、初日は不算入なのが、原則です。でも、期間は、午前0時から始まるんじゃない？と思い始めました。

　たとえば、サブスクの契約の自動更新で有効期間が8月31日の場合、8月31日の24時の時点で契約終了させればいいんじゃないかと思います。

　ということは、初日の8月31日を参入するので、応当日の7月31日の前日である8月1日の終了時に期間が満了することになります。

7月31日・8月1日どっち？

　結局、7月31日・8月1日のどっちなんでしょう？

　まず、初日を参入するかどうかが契約で決まっていれば、それに従います。問題は、契約で決めなかった場合です。

　この場合は、取引の実態に応じて判断することになります。

　たとえば、新規契約や解約等の手続きを24時間対応している場合は、午前0時から期間を計算することに親和性があるので、初日参入することになるんでしょう。たとえば、午後21時～翌午前9時までは受付時間外の場合は、午前0時から期間を計算しないので、初日不算入になります。

♪Mr.Children「しるし」（アルバム：HOME収録）